
4月だけど、まだ滑りたい!
スキー場に雪は残ってるの?
春の白馬って実際どんな感じ?
この記事では、スノーボード歴20年以上のインストラクターが、4月下旬に白馬五竜スキー場(長野県)を訪れた春スノボの体験をお届けします。
実際に滑って感じたのは、「春でもこんなに楽しめるのか!」という驚きと感動です。
雪のコンディションや混雑具合、設備の使いやすさなどを、豊富な写真とともに時系列でレポートします。
後半では、準備しておいて良かったことや反省点もまとめました。
初めての方でも安心して楽しめるよう、役立つヒントが満載です。
スノーボーダーはもちろん、スキーヤーの方にも参考になります。
春スノボや春スキー、白馬五竜が気になっている方は、ぜひ最後までご覧ください。
1. 春でも滑れる!白馬五竜で春スノボしてきました

まず結論から──白馬五竜、最高でした。
雪は豊富、景色は圧巻、しかも人が少なくて快適。
「来年も絶対行きたい」と思えるほど、素晴らしい春スノボ体験ができました。
①旅の基本情報|アクセス・日程・スタイル
- 日程:2025年4月下旬(平日)、2泊3日
- 滑走日:2日目のみ
- 場所:エイブル白馬五竜スキー場
※以下「白馬五竜」で統一します。 - 移動手段:軽自動車で片道 約9時間(休憩込み)
- 旅スタイル:ひとり旅、ソロスノボ、車中泊
②白馬五竜は4月どころか、GWまで滑れる!
2024-25シーズンの白馬五竜は、5月6日(火)までの営業です。
4月下旬でもしっかり雪が残っていて、「春でも滑れるの?」という不安は一瞬で吹き飛びました。
白馬でおすすめのスキー場を探しているなら、迷わず候補に入れてほしい場所です。
また、Hakuba47と共通リフト券で行き来できるのも魅力。
2つのゲレンデを一度に楽しめる、白馬エリア有数のビッグリゾートです。
2. 【ゲレンデレポート】白馬五竜の雪質・天気・混雑は?
この日の積雪は、なんと280cm。
もちろん標高の高い上部エリアのことですが、4月下旬とは思えないハイシーズン並みのコンディションです。

一方、下部エリアは、かき集めた雪でなんとかコースを維持している状態。
コース幅は狭く、雪面には汚れが目立ちます。
この日の天気は晴れで、気温も高めでした。
滑りやすさや快適さを重視するなら、上部エリアを中心に楽しむのがよさそうです。
【7:45】自動発券機でリフト券をスムーズにゲット
まずはエスカルプラザへ

白馬五竜の拠点となる施設「エスカルプラザ」。
館内には飲食店やレンタルショップがそろっていて、休憩や食事にも便利です。
通常はシーズン中24時間営業ですが、春の平日は8:00〜17:00と営業時間が短めです。
※時期によって異なるため、事前確認をおすすめします。
自動発券機でラクラク発券

この日はエスカルプラザが少し早めにオープンしたため、中にある自動発券機でリフト券(ICチケット)を発券しました。
事前にWEB購入しておくと、当日はQRコードをかざすだけなので簡単です。
窓口の行列を避けて、スムーズにゲレンデへ向かえます。
春スキーはリフト券もお得
通常料金は8,000円のところ、春スキー1日券は7,000円で1,000円もお得です。
さらに、帰るときにICチケットを返却すれば、500円がキャッシュバックされます。
発券後は、すぐにゴンドラに向かいました。
【8:15】ゴンドラで標高2,000mの世界へ!
ゴンドラで一気に上部エリアへ

「白馬五竜テレキャビン」は全長約2,000m。
山頂までの所要時間はおよそ8分です。
平日でも運行前から列ができていて、人気の高さがうかがえました。
この日は、運行開始前に階段付近に50人ほどの行列ができていました。
乗車してゴンドラ内で準備

乗車前には、乗り場に置いてある板用の保護カバーをスノーボードに装着します。
そのまま板を持って、ゴンドラへ乗り込みました。
ゴンドラの中では、ブーツの紐を締め直したり、窓の外の景色を眺めたり。
頂上が近づくにつれて、ワクワク感が高まります。
【8:30】山頂に到着!圧雪バーン&絶景コースへ

ゴンドラステーションを出ると、目の前には圧雪された絶好のカービングバーンが広がっていました。
春とは思えない雪質で、足元から伝わるキュッとした感触が心地いいです。

周囲を見渡せば、息をのむほどの絶景です。
しばらく滑るのも忘れて、カメラを構えて夢中でシャッターを切ってしまいました。
景色を堪能したところで気持ちを切り替え、いよいよ滑走スタートです。
【9:00】朝イチのカービングは格別!

朝の時間帯は人が少なく、コースはほぼ貸切のような状態でした。
上部エリアはしっかりと圧雪されており、エッジがよく効くバーン。
カービングが最高に楽しいコンディションです。
気に入ったので、しばらくHakuba47側の「高速ペアリフト LineE」を回すことにしました。


特に上部エリアの雪質は申し分なく、まるでハイシーズンに戻ったかのような感覚でした。
コース内には案内看板が点在しており、初めてでも迷いにくく、とても親切に感じます。

途中で「Hakuba47」の下部エリアまで足を伸ばしてみましたが、こちらは雪がやや緩く、カービングには少し不向きでした。
とはいえ、積雪量は十分。
ロングコースをのびのびと滑り降りる爽快感は格別でした。
【11:30】いったん下山して昼休憩

山頂レストラン「ALPS360」は、ゴンドラステーションを出てすぐの場所にあります。
中では多くの人が休憩したり、食事をとったりしていました。
建物の左側にあるテラス席からは、北アルプスの山並みと白馬の街を一望できます。
私は昼食を自分で準備していたので、下山して駐車場へ戻ることにしました。
下山コースはやや難所

下山コースは雪が少なく、標高が下がるにつれてコース幅も狭くなります。
雪が茶色く汚れている箇所も点在してます。
そこを滑るとソールに汚れが付着して滑りが悪くなるため、滑走ラインの選び方には注意が必要です。
ゴンドラを使用しないで、駐車場まで滑って降りる場合は、板が汚れるのを覚悟しておきましょう。
駐車場ランチも快適

なんとか下山して、ようやく昼食にありつけました。
メニューは、前夜に近くのスーパー「ザ・ビッグ」で購入しておいた割引のオムそば(280円)です。
駐車場では、車内で食事をとっている人も多く見られました。
天気が良かったこともあり、椅子やテーブルを出して屋外ランチを楽しんでいるファミリーもいました。
当初は疲れもあり「もう帰ろうかな」と思っていましたが、休憩を挟んで少し元気を取り戻しました。
その勢いで再びゴンドラに乗って、山頂を目指すことに。
【12:30】午後は標高の高いコースで第2ラウンド

帰るのをやめて、結果的に大正解でした。
午後からは、休止していた「アルプス第一ペアリフト」が運行を開始。
このリフトでアクセスできるエリアは標高が高く、雪質も非常に良好です。

気温が上がり、雪が緩みやすくなる時間帯にもかかわらず、このエリアは滑りやすさをキープしていました。
雪面の汚れもまったく見当たらず、コンディションは抜群です。

本来であれば、午前と午後の利用者が重なり混雑しやすい時間帯ですが、この日はご覧のとおりです。
リフト待ちはまったくありません。
自分のペースで滑り続けることができました。
【14:00】体力の限界、ストップスノーで下山

しばらく滑り続けていましたが、気温の上昇にともなって板の走りが鈍くなりました。
ついにストップスノーの発生です。
※ストップスノー: スキーやスノーボードで、雪面がブレーキをかけたように滑らなくなる現象
疲労もピークに達していたため、ここで無理せず下山を決断。
今度は下山コースでなく、迷わずゴンドラ乗り場へ直行しました。
帰りのゴンドラの中では、今日という素晴らしい1日に感謝しながら、景色を眺めていました。

午後2時ごろに見た下山コースは、朝イチの状態と比べて明らかに荒れていました。
それでも何とか滑れるよう整備されていたのは、現場のスタッフの方々のおかげです。
毎日の管理、本当にありがとうございます。
【14:30】後片付け、忘れずにIC保証金の返却


ゴンドラ乗り場の脇には水道があり、ここで汚れた板やブーツを軽く洗い流しました。
春スノボではどうしても汚れがつきやすいため、こうした洗い場があるのは非常に助かります。
片付けが終わったら、最後にリフト券のICカードを返却して、500円の保証金をキャッシュバック。
これも忘れずに済ませておきましょう。
ちなみに、ICカードは次回用に保管しておくとお得です。
オンラインでチャージ購入すれば、リフト券を通常より1,000円安く購入できます。
3. 【体験から学んだ】春スノボのおすすめ&後悔ポイント
①春のカービングは午前中が勝負

春は気温の上昇とともに雪が緩み、午後になると滑りにくくなります。
一方、午前中は雪が締まっていてカービングに最適です。
グラトリやレジャー目的ならのんびりスタートでもOKですが、カービングを楽しむなら「早く行って早く帰る」が正解です。
また、滑走エリアは、雪が豊富で板のソールが汚れる心配のないゲレンデ上部がおすすめです。

カービングなら、人も少ない朝イチがベスト!
②スクレーパーは必需品!


春の雪は、黄砂や花粉、ホコリなどを多く含んでおり、ソールがすぐに汚れて滑りが悪くなります。
そんなときに活躍するのがスクレーパーです。
実際に駐車場でソールを軽く削ってみたところ、大量の汚れが取れました。
汚れを取り除いた後は、明らかに滑りが良くなり、違いをはっきりと実感できました。
汚れたソールに簡易ワックスを塗るよりも、まずクリーニングすることが効果的です。

私は定規で代用しました。持って行って大正解!
③ゲレンデマップは真っ先に入手

初めてのスキー場では、紙のゲレンデマップを必ず手に入れておきましょう。
スマホに画像で保存するのも便利ですが、現地では紙のほうがすぐに確認できて安心です。
春は一部のリフトが運休していたり、コースが閉鎖されていることもあります。
滑る前に、全体のレイアウトを把握しておくことが大切です。
白馬五竜では、エスカルプラザ内にゲレンデマップが多数設置されています。
外国語版も置かれているので、日本語版を選ぶよう注意してください。

白馬五竜はとにかく広い!マップに何度も助けられました。
④疲れたら迷わずゴンドラで下山

白馬五竜の下山コースは距離が長く、午後になると雪が緩んで滑りにくくなります。
無理をして滑り降りると足への負担が大きく、疲労もたまってしまいます。
体力がきついと感じたら、迷わずゴンドラで下山するのがおすすめです。
板も汚れないし、体力の温存にもなります。

滑って下山する場合は、滑走ラインを慎重に選びましょう。
⑤営業時間やコース制限は事前にチェック

春スノボでは、リフトの運行時間が短縮されたり、一部施設が営業を終了していたりします。
事前に公式サイトなどで営業状況を確認しておくと安心です。
たとえば、エスカルプラザ内の「白馬姫川温泉 竜神の湯」は私が行った日は営業していませんでした。
リフトの運行時間や営業コースも春仕様になっているため、スケジュールを立てる際には注意が必要です。

確認不足で「竜神の湯」に入れなくて残念…。
4. まとめ|春の白馬、スゴすぎた

初めて訪れた白馬五竜は、まさに感動の連続でした。
春スノボでここまで楽しめるとは、正直思っていませんでした。
特に山頂からのロングコースは、普段行くゲレンデの3〜4倍もの距離。
体力が追いつかないほど、滑りごたえがありました。
4月下旬でも十分な積雪があり、リフト料金は春割でお得。
しかも平日だったこともあり、リフト待ちは一切なし。
ほぼ貸切状態のゲレンデを、自分のペースで思う存分楽しめました。
スノーボード好きなら、春の白馬五竜は一度は行くべきです。
遠くても絶対に後悔しない、大満足の春スノボ旅でした。

ハイシーズンの白馬五竜も、ぜひ見てみたいです!
この記事では紹介しきれなかった、スキー場周辺の温泉や道の駅、車中泊については、別記事で詳しく紹介する予定です。白馬五竜をもっと楽しみたい方は、あわせてご覧ください。
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