この記事では、スノーボード歴20年以上、現役インストラクターの筆者がスノーボードの上達に役立つおすすめの本を紹介します。
今回紹介するのは
「JSBAスノーボード教程」
です。
・全192ページ
・価格:2,400円(税別)
・発行日:2008年9月
・著者:日本スノーボード協会(JSBA)
・発行所:(株)山と渓谷社
![スノーボードで滑走した跡](https://www.snowsheeps.com/wp-content/uploads/2023/04/スノーボードで滑走した跡-1024x514.jpg)
1.「JSBAスノーボード教程」ってどんな本?
![クエスチョンマークの画像](https://www.snowsheeps.com/wp-content/uploads/2023/05/クエスチョンマークの画像-1024x599.jpg)
「もっと多くの人へ、喜びと楽しさを伝えたい」
引用元:日本スノーボード協会著『JSBAスノーボード教程』(3頁)
JSBAスノーボード教程は、上記のスローガンのもとJSBA(日本スノーボード協会)により執筆されたスノーボードの教科書です。
スノーボードの用語、技術、指導方法などが丁寧に分かりやすく説明されています。
既に発刊から約15年経過していますが、技術が進歩した今でも十分通用する充実の内容です。
むしろスノーボード教程のおかげで日本のスノーボーダーの滑走技術が進歩したと言っても過言ではありません。
2.改訂版が出るからこそ再読した
![付箋だらけのスノーボード教程の画像](https://www.snowsheeps.com/wp-content/uploads/2023/04/付箋だらけのスノーボード教程の画像-768x1024.jpg)
スノーボード教程は、以前から改訂版が発刊されるという話が持ち上がっています。
それは来年?再来年?
いつ出るのか分かりませんが、早く最新の内容を見てみたいものです。
改訂版が出たらもう読むことはないかもしれません…。
だからこそ今回、この本を改めて読み直してみました。
そして、再読した筆者はこの本のすごさを改めて実感しました。
「すごい、すごすぎる!」
次からは「スノーボード教程の3つの魅力」を紹介します。
3.スノーボード教程の3つの魅力
①誰もが満足!内容の幅広さ
![広さを表現した景色の画像](https://www.snowsheeps.com/wp-content/uploads/2023/04/広さを表現した景色の画像-1024x684.jpg)
1つ目は、誰もが満足できる内容の幅広さです。
スノーボード教程では、ターンの仕組み、種類、滑り方はもちろん、スノーボードをこれから始める初心者がターンができるようになるまでにどんな練習をどんな順番で行えばよいのか丁寧に説明しています。
また、滑る人のレベルや目指すスタイルを問わず多くの人が満足できる幅広い内容が収録されています。
さらに後半では、ケガの手当や冬山の天候、雪崩の知識、チューンナップのことにまで触れています。
初心者・初級者
![2人のスノーボーダー](https://www.snowsheeps.com/wp-content/uploads/2023/04/snowboard-g03a3fbce5_1280-1024x682.jpg)
初心者・初級者は、道具やセッティング、ボードのつけ方、転び方、リフトの乗り降り、サイドスリップ、木の葉、ノーズドロップ、連続ターンなどを順番に学ぶことで無理なくステップアップできます。
中級者・上級者
![急斜面を滑っている画像](https://www.snowsheeps.com/wp-content/uploads/2023/03/急斜面を滑っている画像-1024x682.jpg)
中級者・上級者は、スライドターンやカービングターン、グラトリ、キッカー、コブ斜面、新雪でのパウダーランなどを学ぶことで、スノーボードの奥深さや新たな楽しみを知ることができます。
インストラクター
![パウダーを巻き上げるスノーボーダー](https://www.snowsheeps.com/wp-content/uploads/2023/04/パウダーを巻き上げるスノーボーダー-1024x576.jpg)
インストラクターは自らの技術の向上に役立つことはもちろん、教える側の視点に立ってこの本を読むことで、分かりやすい説明や適切なサポートができ、より質の高いレッスンを行えるようになります。
全ての人におすすめ!
![スノーボードを持って歩く3人の画像](https://www.snowsheeps.com/wp-content/uploads/2023/04/スノーボードを持って歩く3人の画像-1024x682.jpg)
スノーボード教程は初心者から上級者まで全てのレベルの人におすすめです。
スノーボードを教わる側、教える側両方の視点で読めるところも面白いです。
ただし、流行のウェアやグラトリにおすすめの板などは載っていませんのでご注意を。
②いつでも新発見!内容の深さ
![本と虫眼鏡の画像](https://www.snowsheeps.com/wp-content/uploads/2023/04/本と虫眼鏡の画像-1024x682.jpg)
2つ目は、読むたびに新しい発見がある内容の深さです。
読み手の滑走レベルや目標に応じて得るものや感じることが毎回変化します。
以前読んだときは全く気にならなかったところが妙に引っ掛かったり、以前は意味不明だったところが急に「そういうことか!」と理解できたりします。
前半45%は基礎、88ページからやっと連続ターン!
![深海に光が差し込んでいる画像](https://www.snowsheeps.com/wp-content/uploads/2023/04/深海に光が差し込んでいる画像-1024x768.jpg)
スノーボード教程は全192ページですが、なんと、読む人がもっとも知りたいであろう連続ターンの説明は88ページからです。
87ページまでは、初心者が板を装着してから連続ターンに至るまでの基礎をこれでもかというくらい細かく分解して説明しています。
これがまるで海の底のようにめちゃくちゃ深いんです。
でも基礎にページの大半を割いているからといって、これが上級者やインストラクターに関係ないのかと言えば全くそんなことはありません。
とにかく基礎が大切ということ
![海岸で3つの石が積み重なっている画像](https://www.snowsheeps.com/wp-content/uploads/2023/04/海岸で3つの石が積み重なっている画像-1024x682.jpg)
今回スノーボード教程を読み直して、いかに基礎が大切かということを再認識しました。
基礎には先人たちの知恵や経験が詰まっています。
また、基礎のおかげで必要な動作が体に染み付き、無意識に動けるようになります。
何より基礎ができていなければ応用を利かせることは絶対にできません。
応用は基礎の積み重ねなのです。
③文字と写真で全て伝える表現力
![たくさんの人が知恵を絞っている画像](https://www.snowsheeps.com/wp-content/uploads/2023/04/たくさんの人が知恵を絞っている画像-1024x682.jpg)
3つ目は、文字や写真だけで全て伝える表現力です。
これだけ幅広く、複雑な内容を文字や写真だけで読む人に伝えるのは本当に難しいことです。
にもかかわらず、初心者でも理解できるよう分かりやすく書かれており、執筆者の表現力の高さ、言葉の引き出しの多さには驚くばかりです。
ほぼ全てのページに図やカラー写真が載っていて誰でも簡単に動きをイメージできます。
執筆に関わった人の努力と「スノーボードの魅力を伝えたい」という熱い想いがひしひしと伝わってきます。
自分で考えるクセが身につく
![砂時計の画像](https://www.snowsheeps.com/wp-content/uploads/2023/05/砂時計の画像-1024x678.jpg)
文字や写真からその意味を読み取り、想像力を働かせることで、自分で考えるクセが身につきます。
言われたことを意味も分からずにひたすら練習するだけでは、いずれ壁にぶち当たってしまうでしょう。
自分の頭で考えて整理して練習することは、スノーボードの上達に何よりも大切なことです。
特にインストラクターは、レッスンなどで生徒さんに言葉で分かりやすく説明しなければならないため、日頃から「自分の頭で考える」ことが必要不可欠です。
スノーボーダー自身が完成させる本
![夕暮れの雪山にたたずむスノーボーダー](https://www.snowsheeps.com/wp-content/uploads/2023/04/夕暮れの雪山にたたずむスノーボーダー-1024x576.jpg)
スノーボード教程は、重要なところが太字になっていませんし、下線も引いてありません。
初めて読んだとき、
「なんで不親切な本なんだ!」
と腹立たしく思ったのを覚えています。
しかし今ではこの理由が良く分かります。
これは「不親切」ではなく、読者に「ここだけが重要」という誤解を与えないための配慮だと思います。
自分にとって重要なところを自分で見つけ出し、自分で線を引いたり書き込んで本を完成させる。
スノーボーダー自身が完成させる本、それがスノーボード教程です。
4.悩み、壁にぶつかり、スノーボードに飽きた人へ
![わかさ氷ノ山スキー場](https://www.snowsheeps.com/wp-content/uploads/2023/04/20230103_094828-1024x768.jpg)
スノーボード教程は、バッジテストやインストラクター検定の合格を目標とする人だけの本ではありません。
スノーボードの上達に悩み、壁にぶつかっている人は、本書を読むことで打開策や壁を打ち破るヒントを必ず見つけ出すことができます。
また、スノーボードに飽きてしまった人は、スノーボードにはまだまだやること、できることがたくさんあることに気が付きます。
スノーボードの本当の楽しさを知らないままやめてしまうのは非常にもったいないです。
バッジテストやインストラクター検定を受ける人はもちろん、スノーボードの上達を目指す全ての人にぜひ読んでいただきたいです。
5.おわりに
![開いた本の画像](https://www.snowsheeps.com/wp-content/uploads/2023/04/開いた本の画像-1024x769.jpg)
今回は、
「JSBAスノーボード教程」
を紹介しました。
参考ですが、この本は同タイトルのDVDも発売されており、以下のような人におすすめです。
- 文字や写真だけではやっぱり分かりにくいという人
- 動きの量や方向、タイミングなどをもっと詳しく知りたい人
- 本で学んだ内容を映像で再確認して答え合わせをしたい人
あくまで本をメインとして補助的にDVDを活用すればさらに理解度がアップするでしょう。
・本編57分
・価格:4,000円(税別)
・発行日:2008年9月
・監修:日本スノーボード協会(JSBA)
・製作発行:(株)山と渓谷社
この記事がスノーボードを長く楽しみ、更なる上達をめざす人のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
以下の記事では、インストラクター検定とバッジテストの合格に役立つDVDを紹介しています。
また、インストラクター資格を取得するためには何をしたらよいのか解説した記事もありますのでぜひ併せて読んでみてください。
![](https://www.snowsheeps.com/wp-content/uploads/2023/04/クリアーザテストのコピー-160x90.png)
![](https://www.snowsheeps.com/wp-content/uploads/2023/04/アイキャッチ(インストラクターになる)-160x90.png)
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