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レインウェアのシームテープ剥がれを自分で補修!モンベル・レインダンサーの貼り替え手順

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この記事は約12分で読めます。

レインウェアを長く使いたい
シームテープが剥がれてきた
自分でも修理できるの?

ゴアテックス製レインウェアのシームテープは、洗濯や擦れで少しずつ劣化します。

この記事では、スノーボード歴20年以上の現役インストラクターが、モンベル「レインダンサー」のシームテープを自分で貼り替えた方法を紹介します。

  1. シームテープの剥がれを自分で直す手順
  2. 最低限そろえればOKな道具と選び方
  3. 貼り替え作業で失敗しないためのコツ
  4. 作業にかかった実際の費用と時間
シームテープの貼り替え
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1. レインウェアの直し方を紹介

今回補修したレインウェアはこちらです。

レインウェア前
レインウェア後
  • メーカー:mont-bell(モンベル)
  • 商品名:レインダンサー ジャケット
  • 素材:ゴアテックス3レイヤー
  • 使用シーン:自転車通勤・日常防寒・登山・スノーボード
  • 使用期間:13年6か月
  • 破損状況:首周りやフードのシームテープ剥がれ

補修前

補修前
首周りとフードの剥がれが特にひどい

長年ハードに使用したため、シームテープがあちこちで剥がれていました。

特に擦れの多い首周りとフードは劣化が目立ちます。

生地そのものには、破れなど大きなダメージはありません。

処分するか迷いましたが、節約も兼ねて、今回は自力補修に挑戦しました。


補修後

補修後
見違えるほどきれいな状態に

補修後はかなりきれいになりました。

かかった費用は約1,000円。作業時間は約4時間(洗濯と乾燥を含めると約2日)です。

思ったより簡単に貼り替えできて、仕上がりにも満足しています。

ボロボロのカッパが生き返った!

手先が不器用な僕でも、思ったより簡単に補修できたよ。

2. 補修に使ったのは「アイロン圧着式シームテープ」

シームテープ

シームテープ
  • 名称:アイロン圧着式シームテープ
  • ブランド:TMOX
  • サイズ:5m・10m・15m(幅2cm)
  • カラー:カーキ・グレー・ブラック・ホワイト
  • 素材:ポリウレタン
  • その他:3レイヤー対応、施工説明書付き
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Amazonベストセラー1位の人気商品です。

3サイズ・4色展開で種類が豊富です。

私は10mのグレーを選びました。

他メーカーのシームテープも検討しましたが、この商品は評価が安定して高かったため迷わず購入しました。

アイロン

家庭用アイロン
家庭用アイロン(パナソニック)
ワクシングアイロン
ワクシングアイロン(ガリウム)

シームテープの圧着に使います。

また、古いシームテープを温めて剥がしやすくする際にも使用します。

家庭用アイロンでも、スキー・スノーボード用のワクシングアイロンでもOKです。

ただし細かい作業になるため、先端のとがった家庭用アイロンのほうが扱いやすいです。

その他使った物

アイロン台ほか
左から当て布・はさみ・ガムテープ
  • アイロン台:段ボールや座布団でも代用できます。
  • 当て布・布切れ:古いハンカチやTシャツの切れ端で十分です。
  • はさみ:テープを必要な長さに切ったり、角を丸くするのに使います。
  • ガムテープ:丸く切り落としたテープの小さい切れ端を集めやすいです。

ほとんど家にあるもので補修できそう!

買うのは約1,000円のシームテープくらいだね。

3. 補修前の準備

貼り替え箇所の確認

まずは床にレインウェアを広げ、貼り替えが必要な箇所を確認します。

  • ほとんど剥がれている、痛みが大きい
    → 古いテープを剥がし、新しいテープに貼り替え
  • 剥がれがわずか、接着剤が残っている
    → 古いテープは剥がさず、そのまま再圧着

すべてのシームテープを貼り替える必要はありません。

古いテープに痛みがなく、生地に接着剤が残っている場合は、アイロンで温めて再圧着するだけの簡易補修で十分なこともあります。

今回はまだ剥がれていない箇所もあったため、痛みの大きい箇所だけ最小限の範囲で貼り替える方針にしました。

テープを貼り替える箇所

襟の剥がれ
首周り
タグの剥がれ
左胸部分

首周りはほとんど剥がれており、胸部分は完全に剥がれていたため、新しいシームテープに貼り替えます。

テープを再圧着する箇所

フードの剥がれ
フード
前立ての剥がれ
前立て

フード部分や前立て裏側は、テープの痛みが少なく接着剤がしっかり残っていました。

この部分は古いテープを再圧着するだけにします。

作業手順をイメージ

施工説明書
付属の施工説明書
テープが重なる箇所
重なる箇所は貼る順をイメージ

商品付属の説明書に、作業の流れや注意点が書かれています。

作業前にひととおり目を通し、頭の中で手順をイメージしておくと失敗しにくいです。

また、テープが重なる箇所は、どちらを先に圧着するかを事前に決めておくとスムーズです。

今回は初めての作業だったため、説明書の順番どおりに進めていきます。

作業の流れ
  • STEP1
    ウェアを洗って乾かす
  • STEP2
    古いテープを剥がす
  • STEP3
    接着面の汚れを取り除く
  • STEP4
    テープをカットする
  • STEP5
    アイロンで圧着する

初めてなら、短く真っ直ぐな箇所で試すと圧着のコツがつかみやすいです。

4. シームテープの貼り替え

STEP1. ウェアを洗って乾かす

接着面にほこり・よごれ・水分があるとテープが付きにくくなります。

まずはウェアを洗って、しっかり乾かします。

ウェインウェアの乾燥
脱水はせず吊り干し
ハンガーループを活用
ループでずり落ち防止

洗濯するときは、すべてのチャックを閉め、フードは広げておきます。

「ソフト」や「おしゃれ着」コースで洗います。

乾かすときは生地を傷めないよう脱水はせず、乾燥機がなければ自然乾燥でOKです。

私は濡れたままハンガーに掛け、浴室乾燥機で乾かしました。

ハンガーループをハンガーに通すと、ずり落ちずに干せます。

STEP2. 古いテープを剥がす

貼り替える箇所のシームテープを剥がします。

剥がしたシームテープ
剥がしたシームテープ

中途半端にくっ付いているなど剥がれにくい箇所は、アイロンで温めると剥がしやすくなります。

アイロンで温める
温めると剥がしやすい
低温設定
設定温度は「低温」から

生地を傷めないよう、まず低温で試し、必要に応じて少しずつ温度を上げてください。

STEP3. 接着面の汚れを取り除く

剥がした跡には古い接着剤が残ります。

丁寧に取り除きましょう。

布切れで吸着
温めて布切れで吸着
指でこする
温めて指でこすり取る

アイロンで温めながら、古い布切れで吸着すると除去しやすいです。

接着剤が多い場合は、少し温めて指でこすり取ります。やけどに注意。

また、温めた直後にガムテープを当てて取り除く方法もおすすめです。

キッチンペーパーを使用
キッチンペーパーで代用
キッチンペーパーの破れ
破れて生地が汚れる

キッチンペーパーは溶けた接着剤で破れ、生地に汚れがつくことがあるのでおすすめしません。

掃除前
掃除前
掃除後
掃除後

掃除後は圧着面がきれいになり、次の作業がスムーズになります。

STEP4. テープをカットする

貼り替える箇所の長さに合わせてシームテープをカットします。

テープを切る
できるだけ1本で貼るのがコツ

長い部分は、できるだけ1本で貼る方が剥がれにくくなります。

ただし、初めての場合は最初から長い場所に挑戦せず、短くて真っ直ぐな箇所で練習すると安心です。

短いテープ・角を丸くする
短いテープで練習。角は丸く切る

テープの長さに関係なく、四隅は剥がれやすいので、必ず角を丸く切り取っておきます。

角を丸く切るコツ

切り方①
1.角を一直線に切る
切り方②
2.新たな角を切る
  • 最初から丸く切ろうとせず、まず1直線に切ります。
  • 新たにできた2つの角をそれぞれ1直線に切ります。
  • これを4隅すべてに行うと、角が緩くなり剥がれません。

小さな切れ端はガムテープでまとめておくと、作業後の片付けが簡単です。

切れ端
切れ端
ガムテープを活用
ガムテープを活用

STEP5. アイロンで圧着する

補修のメインとなる工程です。

シームテープは以下の手順で圧着します。

1.仮止め
1.仮止め(当て布なし)
2.本圧着
2.本圧着(当て布あり)
  1. 仮止め
    当て布を使わず、アイロンの先端で軽くテープを固定します。位置がズレにくくなり、後の本圧着がスムーズです。
  2. 本圧着
    当て布を乗せ、アイロンの広い面でしっかりプレスします。当て布が余分な接着剤を吸収するため仕上がりがきれいです。

最初から当て布を使ってもよいですが、仮止め → 本圧着 の流れの方が位置確認がしやすく、生地にもシワが入りにくいです。

アイロンのポイント

中温設定
中温設定
アイロン取扱説明書
アイロン取扱説明書
  • 温度は中温(約160℃)。生地が心配なら弱から段階的に上げる
  • 1か所につき押し当てる時間は2~3秒
  • アイロンは滑らせず、上から押す
  • 圧着面以外にアイロンが触れないよう注意する

次から実際の補修例を紹介します。


・胸部分

胸部分は短く直線のため、最初の練習に最適でした。

ここでアイロンを押す強さや当てる時間の感覚をつかめました。

補修前
補修前
補修後
補修後

・首周り

テープの上下関係や重なり順を考慮し、両サイドの縦方向 → 襟の横方向の順で進めました。

補修前
両サイド(黄矢印)、襟(赤矢印)

・両サイド

縦方向は短いものの、上部が襟ポケットに入り込むため裏返して作業しました。

裏から手で支える
裏から手で支えながら圧着
補修後
補修後

凸凹がある入り組んだ場所は、布を巻いた手を“簡易アイロン台”にして裏から支えると圧着しやすいです。

両サイド完成
両サイド完成

・襟

端から少しずつ、指で生地を広げながらシワにならないよう圧着します。

端から丁寧に圧着
端から少しずつ丁寧に
皺を伸ばしながら
皺を伸ばしながら圧着

襟のように長い箇所は、短く切ったテープを重ね貼りする方法もあります。

しかし、可能なら1本で貼る方が剥がれにくいです。

1本のテープで貼る
できるだけ1本で貼る
最後にカット
カットしたら角を丸める

もちろん、圧着前にテープの角を丸くカットします。

補修後
首周り完成

外側から見てもシワなく綺麗に仕上がりました。

5. 古いシームテープの再圧着(追加補修)

貼り替えではなく、既存のシームテープをもう一度しっかり密着させる作業です。

接着剤が残っている場所や、わずかに浮いている程度の箇所は貼り替えず、アイロンで押さえるだけの簡易補修で十分な場合があります。

再圧着前
生地面に接着剤が残っている
再圧着後
古いテープを再利用

まずは再圧着で直るかを試すのがおすすめです。

もし後で剥がれても、その時に貼り替えればOKです。


・フード

立体構造でシワになりやすいため、少しずつ生地を伸ばしながら慎重に圧着しました。

補修前
補修前
補修後
補修後

・前ファスナー(前立て)

前立ては剥がれが大きい箇所ですが、生地側に接着剤が残っていたため再圧着で対応しました。

補修前
補修前
補修後
補修後

・裾

裾はテープがわずかに浮いている程度だったため、アイロンで軽く押さえるだけの簡易補修にしました。

補修前
補修前
補修後
補修後

やっとできた!早速着てみよう。

ちょっと待った。圧着直後はまだテープが熱くて剥がれやすいから、しっかり冷まそう。

6. 完成|補修したレインウェアを使ってみた

補修前後のウェア比較

補修前と後のレインウェアを比べてみました。

補修前
補修前
補修後
補修後

シームテープの色が少し違うため貼り替えたことは分かりますが、内側なので着ている分にはほとんど目立ちません。

水の侵入も防げるので、まだまだ現役で使えそうです。

使用感は問題なし!

数回使用後のレインウェア
数回着用しても剥がれなし

雨の日のウォーキングや屋内作業で数回着用しました。

今のところ使用感は良好で、テープの剥がれや浮きもなく、結果は大成功でした。

古いテープを再圧着した箇所は、接着剤が少なくて今後の使用で剥がれてくるかもしれませんが、その場合は早めに貼り替える予定です。

自分で直したから、ますます愛着がわいた!

お気に入りのカッパを長く使えるうえ、自分で補修して節約もできたね。

7. まとめ|DIY補修のポイント

ゴアテックス製レインウェアのシームテープ補修は、思ったより簡単でした。

今回の作業を通して分かったポイントをまとめます。

Amazon1位のシームテープは使いやすい

いろいろな製品を調べましたが、中には以下のようなトラブルが報告されているものもありました。

  • まったく接着できなかった
  • 余分な接着剤で生地が汚れた
  • アイロンの熱でテープが溶けた

一方で、今回使用したTMOXのアイロン圧着式シームテープは、ほどよい接着力で扱いやすく、初めての補修でもスムーズに作業できました。

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作業時間と使用テープ量

今回の作業では、新しいテープへの貼り替えと、古いテープの再圧着を行いました。

  • 使用テープ約75cm
  • 作業時間約4時間(洗濯・乾燥含む)

購入した10mのシームテープはほとんど余りました。

使用前
使用前
使用後
使用後

シームテープの必要量はサイズや製品によって前後しますが、全貼り替えの目安は以下のとおりです。

  • ジャケットのみ10m
  • パンツのみ5m
  • ジャケット+パンツ15m

また、失敗を防いで作業時間を短くするコツは以下のとおりです。

  • 古い接着剤は面倒でも丁寧に取り除く
  • 全て貼り替えなくても、軽く押さえるだけで補修可能
  • 当て布を使わないほうが作業しやすい場合がある
  • 凹凸や入り組んだ場所は裏から手で支えると圧着しやすい
  • 紙類(キッチンペーパーなど)は使わない

業者に依頼する場合

「自分でやるのは不安」「お金をかけてもプロに頼みたい」という方は、モンベルの修理サービスの利用がおすすめです。

2025年11月に私が電話で確認した内容をご紹介します。

モンベル・カスタマー・サービス
TEL:06-6531-3544(修理お問い合わせ)

  • 型番や使用状況によって修理不可の場合あり
  • レインダンサーはゴアテックス3レイヤーで、生地にべた付きがなければ修理可能
  • 費用:ジャケット全面貼り替えで6,000円
  • 破れなど別途修理が必要な場合は追加費用
  • 店舗持ち込みなら送料は不要
  • 納期:約4週間

お気に入りのレインウェアを自分で修理することで、愛着も増し、長く使えます。

セルフ補修は意外と簡単で、費用も1,000円程度で済むので、ぜひ挑戦してみてください。

以下の記事では、スノーボードの雨対策について紹介していますので、ぜひご覧ください。

節約ボード術

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